VIシステムに基づいた、統一感のある社内ツールを制作します。社員がブランドの価値観を理解し、体現できるようサポートすることが重要です。また、これらのツールを通じて、顧客やパートナーとのコミュニケーションにおいてもブランドの一貫性を維持することができます。
自社ブランディングツール制作で解決できる課題
- デザインがブランドガイドラインに沿っていない
- ロゴやカラーが正しく使用されていない
- フォントの選択や組み合わせが最適でない
- 紙の質感や厚さなど、素材選びが適切でない
- 印刷品質にムラがある
- コストや納期の制約から、クオリティが妥協されている
- ブランドメッセージや差別化ポイントが明確に伝わるデザインになっていない
- ターゲットとのコミュニケーション目的に合致していない
- 情報が整理されておらず、伝えるべき内容が絞り込めていない
- 写真やイラストの使い方が効果的でない
- 製品やサービスの魅力が十分に訴求できていない
- ユーザーの目的や課題を捉えた内容になっていない
- 他社製品との比較情報など、意思決定に必要な情報が不足している
- オンラインとオフラインでのブランド体験がシームレスでない
自社ブランディングツール制作で押さえるべき点
受け取る人の五感に訴求する、紙媒体の特性を最大限に活かす
デジタルが主流の時代だからこそ、アナログツールの温かみや質感が、改めて注目されています。紙媒体の大きな強みは、手に取った瞬間の感触や質感で、受け取る人の感情に直接訴えかけられることです。上質な紙の風合い、凹凸のあるエンボス加工、マットな質感の仕上げ、箔押しの高級感など、触った時の感覚に響く技術を使います。ラミネート加工の有無ひとつをとっても、それが伝えるブランドイメージは大きく変わります。
見た目でも、特色印刷や箔押し、デジタル加飾など、強く印象に残る視覚的な効果を追求することが大切です。他にも、香りのする印刷など、五感に響く演出も効果的です。
同じような紙の資料ではなく、受け取る人それぞれに合わせた、カスタマイズ性の高いものを作ることを心がけるとより効果的です。
情報を精選し、受け取る人に必要な内容を的確に伝える
名刺一つをとっても情報を詰め込みすぎては、かえって相手に伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。何を伝えるべきか、そのツールの目的を明確にした上で、情報の取捨選択を徹底することが大切です。
パンフレットなら、製品の特徴や利点を羅列するのではなく、顧客の課題解決にフォーカスを当てるべきです。原稿作成の段階から、情報の優先順位をつけ、ページ内の情報階層を意識しながら設計していきます。その上で、文字の情報は必要最小限に絞り込み、図や分かりやすい画像を効果的に使って、視覚的にわかりやすく伝えることを心がけています。専門用語の羅列は避け、読み手の立場に立ったわかりやすい言葉選びを心がけるのも重要なポイントです。
常に受け取る人の立場に立ち、本当に伝えるべきことは何か、を見極める姿勢が求められます。
紙とデジタルの融合で、受け取る人の能動的行動を促す
紙の資料は一方的に情報を伝えるものと思われがちですが、デジタル技術と組み合わせることで、新しい価値を生み出せる可能性があります。
例えば、印刷物にARマーカーを埋め込み、スマートフォンをかざすと、紙面から関連映像が飛び出してくるといった驚きと楽しさのある演出は、受け取った人の記憶に強く残ります。QRコードやNFCタグを活用し、Webサイトへ誘導するのも効果的です。情報量に限りがある紙の欠点を、デジタルの力で補うことができます。
さらに一歩進んで、オンライン上の行動履歴と紐づけて、パーソナライズされたコンテンツを後日届けるといった、紙からデジタルへとスムーズに導く設計も考えられます。
こうした紙とデジタルを自在に行き来する、魅力的なブランド体験の提供を目指しています。新たな技術を取り入れつつ、受け取る人との長期的な関係構築につながるツール設計が求められています。
自社ブランディングツール制作の進め方
1. ブランド戦略の再確認
名刺やパンフレットなどのブランディングツール制作に先立ち、自社のブランド戦略を再確認します。ランドの核となる価値、対象とする顧客、市場での位置づけ、ブランドの個性などを整理し、資料に反映すべきブランドの本質を明確にします。ブランドの方向性と、資料の目的・役割を結びつけ、作成の意義を改めて定めます。
2.コンセプトとメッセージの設計
ブランド戦略を踏まえ、各ツールのコンセプトとメッセージを設計します。名刺なら、企業理念や個人の強みを簡潔に伝えるフレーズを設計します。パンフレットなら、製品・サービスの独自性や顧客にとって価値を訴求するコピーを作ります。ツールの特性に合わせ、盛り込むべき情報を選び、構成します。ブランドの世界観を体現しつつ、受け手に伝わるメッセージを練り上げます。
3. デザインディレクションの策定
ツールのコンセプトやメッセージを、目で見て分かるように表現するためのデザインの方向性を決めます。VIシステムとの整合性を保ちつつ、ツールならではの個性を出すデザインの方向性を定めます。レイアウト、カラー、タイポグラフィ、素材、仕上げなど、全体的なイメージを具現化する設計図を描き、ブランドの世界観を一貫したトーンで伝える工夫を凝らします。
4. 制作スケジュールと役割分担の明確化
ツールの制作スケジュールを立て、関係者で共有します。企画、デザイン、コンテンツ制作、校正、印刷・製作など、各工程の締め切りと担当者を明確にします。また、関係者との承認の流れを決め、円滑なコミュニケーションと決定を促します。スムーズな進行管理と品質コントロールを徹底し、期限を守りつつ高いクオリティの両立を目指します。
5. デザイン・コンテンツ制作
決定したコンセプト、メッセージ、デザインディレクションに基づき、ツールのデザインとコンテンツを制作します。ブランドガイドラインに沿ったビジュアル表現、ユーザビリティに配慮した情報設計を心がけます。写真やイラストの活用、特殊印刷や加工の採用など、ツールの特性を活かした表現にもチャレンジします。ブランドの世界観を印象的に伝えるクリエイティブを追求します。
6. 校正・品質チェック
作成したツールの確認を入念に行い、文字の間違いや体裁の乱れがないかを確認します。あわせて、デザインやコンテンツがブランド戦略に沿ったものになっているか、改めて精査します。細部にまでこだわり抜き、ブランドの顔となるツールとしての品質を徹底的に高めます。
7. 印刷・製作と検品
最終データを印刷・製作し、実際のツールを仕上げていきます。用紙の選定、加工の指定、色校正など、細かな仕様を詰めて製版します。試し刷りを行い、イメージ通りの仕上がりになっているかを念入りに検品します。ツールの使用シーンを想定しながら、機能性や耐久性の観点からもクオリティを確認します。納得のいく完成形を追求します。
8. 配布・活用シーンの設計
ツールの配布・活用シーンを具体的に設計し、ブランド体験の質を高めるPDCAサイクルを回します。単なる情報伝達の手段としてではなく、ブランドと関係者とのつながりを強化する戦略的ツールとして、配布のタイミングや方法、フォローアップの仕方まで総合的に計画します。ツールを通じたブランドコミュニケーションの効果を最大限高める運用方法を確立します。
9. 評価・改善サイクルの確立
ツールの配布・活用後は受け手の反応や手応えを丁寧に集め、効果検証とブラッシュアップを重ねます。アンケートやインタビューなどを通じてツールに対する評価や改善の要望を把握し、PDCAサイクルを通じて、ツールのブランド価値を高め続ける努力を怠りません。
自社ブランディングツール制作のよくある質問
- 名刺デザインで大切なポイントは何ですか。
- 名刺は、個人とビジネスの顔となる大切なツールです。限られたスペースの中で、情報を的確に伝えつつ品格と信頼感を感じさせるデザインが求められます。自社のブランドイメージを体現しつつ、シンプルで洗練された見た目を目指すことが肝要です。また名刺交換の場面を想定し、手に取りやすいサイズ感や適度な厚みのある用紙選びも大切です。表面は氏名や肩書、連絡先など、必要最低限の情報に絞り見やすくすることが重要になります。裏面には社是やブランドメッセージを添えるなど、さりげない工夫を凝らすのも効果的です。何より大切なのは、渡す相手に「また会いたい」と感じてもらえるような温かみのあるデザインです。名刺を通じて、良好な関係を築けるよう、細部までこだわって制作しています。
- パンフレットで大切なポイントは何ですか。
- 読み手の心に響くパンフレットを制作するには、情報設計とデザインの両面から戦略的なアプローチが欠かせません。まずはパンフレットの目的を明確にし、伝えるべきメッセージを整理することが重要です。自社の強みや商品・サービスの魅力を、読み手のニーズに合わせて的確に言語化します。伝えるべきポイントを絞り込み、論理的な情報の流れを設計します。デザイン面ではブランドイメージを表現しつつ、読みやすさと見やすさを両立させることが重要です。写真や図解を効果的に使い文字情報を補います。キャッチコピーや見出しで興味を引き、本文で詳しく説明するなどメリハリのある構成を心がけています。また、パンフレットの使用シーンを想定し持ち運びしやすいサイズ設定も大切です。細部まで配慮した、手に取ってもらえるパンフレットを目指します。
- 制作物のクオリティを上げるためのコツはありますか?
- 品質の高い制作物は、緻密な計画と妥協を許さないクラフトマンシップから生まれます。企画段階では、コンセプトやターゲットを明確にし戦略的なデザインを設計します。各要素の意図を言語化し、一貫性のある表現を目指しています。制作段階では収集したデータや写真選びにこだわり、ありきたりな素材ではない自社らしさが伝わる独自の表現を追求します。文章は、読み手の立場に立ち分かりやすさと説得力を両立させることが重要です。推敲を重ねて洗練された言葉を紡ぎ出すことを心がけています。また色校正などを通じ、細部の質感までチェックします。妥協を許さない姿勢が高いクオリティを生み出す原動力となります。クライアントの意向を踏まえつつ、プロとしての意見を主張する。その姿勢があってこそ、最高の制作物が生まれると考えています。
- 納品後のフォローで大切にしていることはありますか?
- 私たちは制作物の納品をゴールとは考えていません。むしろ、そこからが本当の意味でのスタートだと捉えています。納品後は、クライアントの手元で制作物がどのように活用されているのか細かくヒアリングすることを大切にしています。使用した感想や反響、改善要望などを丁寧に集め、次の制作に活かせるよう情報を蓄積していきます。また、印刷物の在庫管理やデータのアップデートなど、運用面でのサポートにも力を入れています。定期的に連絡を取り、ニーズの変化を敏感に察知し柔軟にメンテナンスを行うことで、制作物の価値を維持・向上させます。何より、制作を通じて築いた信頼関係を長期的なパートナーシップへと発展させること。これこそが私たちの使命だと考えています。お客様の課題解決に全力を尽くし、ブランドの成長を支え続けることが、私たちのクリエイティブの在り方です。
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