
こんにちは!東京のWeb制作会社 株式会社クオートワークスです。
「異業種からIT業界に転職したいけど、実際どうなの?」「未経験でもちゃんと成長できるの?」「小さな会社で本当に力がつくの?」そんな疑問を持つ方にぜひ読んでいただきたいインタビューです。
今回は、看護師から転職してわずか数年で大型案件を一人で手がけるまでに成長した社員の「今」さんと、代表の村松でざっくばらんに話してみました。転職を考えている方、キャリアチェンジで人生を変えたい方、本気で成長したい方の参考になれば嬉しいです。
看護師からエンジニアへ – 転職のきっかけ
看護師時代は病棟勤務6年間でコロナ禍も経験
村松: 今日はよろしくお願いします!まず、前職の看護師時代のことから聞かせてもらえますか?
今: よろしくお願いします。看護師として病棟勤務をしていました。がんの方や、心臓に疾患のある方が中心の病棟で、年齢層は高めでした。患者さんの日常生活の援助や、治療の補助などを行っていました。コロナの時期は防護服を着ながらの看護で、本当に大変でした。
転職理由はマンネリ化と収入不安から副業でWebコーディングを開始
村松: コロナ病棟は本当にお疲れ様でした。そこからなぜITの道に?何かきっかけがあったんですか?
今: 6年間看護師を続けていたんですが、刺激が欲しくなったんです。ほとんど同じ病棟にいたので、だんだん同じことの繰り返しになってしまって。「このまま10年、20年続けても同じ毎日なのかな」って思うようになって、新しいことにチャレンジしたくなりました。
村松: なるほど、マンネリ化してしまったんですね。
今: はい。加えて収入面での不安もあったので、副業としてWebコーディングを始めてみたんです。やってみたら性に合っていたのか、楽しくてどんどんハマっていきました。「こんなに楽しい仕事があるんだ!」って思って。結果として、看護師から転職することにしました。
会社選択は大手の分業制ではなく多様な経験を重視
村松: 副業から始まったんですね。ITって完全未経験だと不安も大きかったんじゃないですか?
今: そうですね、最初は「本当にできるのかな」って不安でした。でも実際にやってみると、論理的に考える部分が看護師時代の経験と通じるところがあって。患者さんの状態を観察して必要なケアを考えるのと、サイトの課題を見つけて解決策を実装するのって、根本的な思考プロセスが似てるんです。
村松: なるほど、看護師の経験が活かされたんですね。うちを選んでくれた決め手は何でしたか?
今: 転職活動をしていた時に、大手だと分業制で一つのことしかできないって聞いて。「せっかく新しい分野に挑戦するなら、色々なことを経験したい」って思ったんです。クオートワークスは一つの業務に縛られずいろいろな経験をさせてもらえそうだった点が決め手でした。
村松: 確かに、当時は人数も少なかったですからね(笑)結果的にはどうでしたか?
今: 想像以上でした!実際に、実装とディレクション、デザインとディレクションなど多領域に渡って実務経験をすることができました。普通だったら分業で一つずつ覚えるところを、人数が少なかった分、色々やらせてもらえて。社内制度やマニュアルなども、メンバーと協力しながら作り上げていけたのは貴重な経験でした。
村松: 小さな会社だからこそのメリットですね。
未経験からのスタート
教育体制は書籍代補助とYouTube学習リストで基礎固め
村松: 入社当初のことを覚えていますか?研修とか教育とか。
今: ほぼ未経験だったので、基本的なWebの知識は村松さんから教えてもらいました。
村松: 懐かしいですね。他にはどのような学習を行なっていましたか?
今: 他には書籍購入費用負担の制度を活用して、参考書を購入して、実務で使う内容を学んで、実践しながらスキルアップしていきました。本代を気にしなくて良いのは助かりましたね。
村松: デザイナーの方にはまた違ったアプローチをしてますよね。
今: そうですね。デザイナーの場合、それぞれの苦手な部分を一緒に考え、目標を立ててそれを達成するための課題を実施するようなこともありますね。
初期業務は自社サイト修正からディレクション業務まで幅広く担当
村松: 最初にやってもらった業務って何でしたっけ?
今: 自社サイトのちょっとしたコードの修正とか、公開前のサイトの実装の軽微調整でした。社内に他にエンジニアはいなかったので、村松さんが繋がりのあるエンジニアに相談できる体制を作ってくれて助かりました。
村松: そうそう、外部の方にもお世話になりましたね。
今: あとは、ディレクション業務の一環でスケジュールを作ったり、クライアントとのメールでのやり取りなども担当しました。
学習方法は実務と自己学習を組み合わせた段階的アプローチが最も効果的
村松: 技術面以外でも色々やってもらいましたね。一番成長に役立ったのはどんな経験でしたか?
今: 実務と自己学習を組み合わせた段階的なアプローチが一番効果的でした。技術面では参考書で事前に学習してから実際のプロジェクトで実践する、という流れで進めていました。
村松: そのサイクルは大事ですね。ビジネススキルの方はどうでした?
今: 厳選されたYouTubeリストを教えてもらって、それを全て視聴することで、ディレクション業務やクライアントとのやり取りの基礎を体系的に学べました。週一の定例MTGでのナレッジ共有の時間も、学んだことをアウトプットしながら定着させることができて良かったです。

現在の業務と成長の軌跡
村松: 現在はどんなプロジェクトを担当していますか?
今: 現在は、大型案件1件のメイン実装とディレクションを並行して担当していて、それに加えて運用・更新案件のマネジメントと実装を5〜8件程度同時進行で管理しています。未経験から始めて、今では一人でこれだけの案件を回せるようになったんです。
村松: こうやって聞くと結構なボリュームやってますね(笑
今: 大型案件では、100ページを超えるコーポレートサイトのフルリニューアルを、設計から実装まで一人で担当することが多くて。最近では自社サイトリニューアルで過去最大規模のページ数を全体設計から手掛けました。
村松: あの時は大変でしたね。PageSpeed Insightsのスコア改善もやってくれましたよね。
今: はい、パフォーマンスチューニングにも力を入れています。ディレクション面では、クライアントとの要件定義から始まり、スケジュール管理、品質管理、外部パートナーとの調整まで、プロジェクト全体をリードしています。継続クライアントからは信頼していただいているため、単発の改修依頼も定期的にいただいており、スピード感を持って対応しています。
村松: 最初の頃と比べると、本当に成長しましたね。どんな段階を経てきましたか?
今: 最初は、自社サイトの実装面でのちょっとした改修から始まりました。それと同時に、規模が小さい案件のスケジュールや見積もり作成、お客さんとのやりとりも担当していました。
村松: そうでしたね。
今: 半年くらい経って実務に慣れてきた頃に、外注先のエンジニアの方と一緒に30〜40ページ程度の実装を半分ずつ、フォローしていただきながら行いました。初めてのリニューアル案件の実装だったので、「こんな大きなサイトを作れるようになったんだ」って実感できて、とても勉強になりました。
村松: その後は?
今: その実装が終わった後は、今度は一人で20〜30ページ程度規模の実装を担当しました。「一人でやり切れた」という達成感は今でも覚えています。
村松: 着実にステップアップしてましたね。
今: ディレクションに関しても、実装と別軸でリニューアル案件の進行管理を行っていました。そして、自社サイトリニューアルの実装を一人で担当することになって。
村松: あれは大変だったと思います。どんな感じでしたか?
今: 自分の中では、過去一番ページ数が多いサイトだったので、全体の設計から考えるのがとても難しかったです。でも「これができれば、どんな案件でも対応できる」って思って取り組みました。結果的に、とても学びになって、自信にもつながりました。
やりがいは技術力でクライアントのビジネス成果に直接貢献できること
村松: やりがいを感じるのはどんな時ですか?
今: エンジニアとしては、技術的な課題解決がクライアントのビジネス成果に直結した時に最もやりがいを感じます。自社サイトでPageSpeed Insightsのスコアを大幅改善した際は、単なる技術的達成ではなく、SEO向上による集客力向上に貢献できたことが嬉しかったです。「技術で会社の売上に貢献できてる」って実感できるんです。
村松: それは良い成果でしたね。
今: ディレクターとしては、クライアントの潜在的な課題を先回りして提案し、それが受け入れられてプロジェクトの価値を高められた時です。要件定義の段階で、クライアントが気づいていなかった改善点を指摘して、結果として想定以上の成果を出せた案件では、継続的な信頼関係構築にもつながりました。
村松: 単なる制作代行じゃなくなってきてますよね。
今: 最近特に意識しているのは、単なる制作代行ではなく、クライアントのビジネスパートナーとしてどれだけ価値提供できるかです。技術力を武器に、クライアントの事業成長に貢献できている実感がある時が、一番のやりがいです。「この人に任せれば安心」って思ってもらえるような存在になりたいんです。

会社の環境について
サポート体制は自主性とフォローのバランスが取れた教育方針
村松: うちの会社の未経験者サポートって、どう感じてます?
今: 自主性とサポート体制のバランスが取れている教育方針だと思います。自主的に学習を進められる人には、特に課題などのノルマはないですが、不明点や質問などに対する助言や、学習の方向性に関する助言もしてもらえるので、間違った学習をする可能性は低いと思います。
村松: 人によってアプローチを変えてますからね。
今: もちろん、完全に未経験の場合など何を勉強して良いかわからない方もいますので、そんな時は苦手分野の克服のために、課題を出したり、知識定着のためにブログ執筆をしてもらう場合もありますよね。簡単な実務からスタートして、徐々に難易度を上げていく段階的なアプローチで、実際の業務を通して必要なスキルや知識を身につけることができます。
出社中心でいつでも直接相談できる環境
村松: チームでのコミュニケーションはどうですか?
今: 基本的にみんな出社しているので、不明点や疑問点があればすぐに直接聞けるのが良いですね。リモートワークの時は、主にChatworkを使って連絡をとっています。
リソースに応じて柔軟にタスク分散する仕組み
村松: 協力体制についてはどう感じてます?
今: 業務に関してはリソースに合わせて誰が行うかを決めている形になっていて、タスクが溢れてしまっているときは、リソースが空いてそうな人に分散して依頼をできるような体制になっています。私の場合は実装かディレクションで、実装に関しては、社内完結か外注になるので、ディレクション業務で協力してもらうことが多いです。
働く魅力は数千万円案件や上場企業直案件に未経験からでも挑戦できること
村松: うちで働く魅力って何だと思います?
今: 色々な実務経験ができることと、デザインや実装だけでなくディレクション業務やお客さんとの交渉など、多様な職域の経験ができることだと思います。特に、案件属性として数千万円の高単価のものや、上場企業からの直案件、雑誌に掲載されたりするような案件などが担当できるんです。未経験者でも「こんな大きな仕事に関われるんだ」って驚くと思います。これは弊社ならではの魅力だと考えています。
今後の展望
村松: 今後のキャリアプランはどう考えてます?
今: ディレクターとしてヒアリングや、ゴール設定、デザインの方向性をできるようになり、自分がPMとしてサイトリニューアル案件を納品できるようになることが目標です。デザインに関しては、自分で作るのではなくフィードバックを出してクオリティの担保ができるようになりたいと考えています。
村松: 成長のために取り組んでいることはありますか?
今: 実装者としては、常に最新情報をキャッチアップできるようにFeedlyや海外記事のオウンドメディアなどから情報収集をすることを心がけています。すぐに使えそうなものに関しては、実際に試してみて実務内で使えないか試すようにしています。
村松: AIの進化も速いですからね。
今: 最近はAIの進化がかなり早く、ついていくのが大変ですが新しいものは積極的に試して、業務効率化できないか考えるようにしています。

未経験者へのメッセージ
AI時代の注意点は効率化できるが基礎理解が疎かになるリスクがあること
村松: 未経験からこの仕事を目指す方へのアドバイスをお願いします。
今: 今はAIがあるため、勉強の仕方がかなり変化していると思います。プロンプトを書けばすぐにコードが生成されるので、非常に便利な一方で、初学者にとっては使い方次第で注意が必要な面もあります。
村松: どんな点に注意すべきでしょうか?
今: 基礎を理解しないまま複雑な実装ができてしまうため、基本的な概念や原理の理解が疎かになってしまう可能性があることです。そのため、まずは動画教材や書籍などで基礎をしっかりと身につけることをお勧めします。その上で、それでも分からない部分や応用的な内容についてAIを活用しながら理解を深めるという段階的なアプローチが効果的だと考えています。
村松: 基礎が大事ということですね。
今: 基礎がしっかりしていれば、AIが生成したコードの内容も理解できますし、適切に修正や改良を加えることもできるようになります。便利なツールを活用しつつも、エンジニアとしての土台となる知識をおろそかにしないことが重要だと思います。
活躍に必要な素質は主体的学習・柔軟性・新技術への関心の3つ
村松: 最後に、クオートワークスで活躍するために必要な素質や姿勢について教えてください。
今: クオートワークスで活躍するために重要な素養は3点あります。一つ目に、主体的に学習し続ける姿勢が最も重要です。弊社では書籍代補助や厳選されたYouTube学習リスト、週一のナレッジ共有会など学習環境が整っているので、この姿勢さえあれば効率的にスキルアップできます。分からないことはすぐに先輩に相談できるため、一人で悩む必要もありません。「やる気があれば成長できる環境」だと思います。
村松: とても大事ですね!他にはどんなことがありますか?
今: 2つ目に、多様な業務に対する柔軟性と好奇心も大切です。一つの専門分野に固執せず、新しい分野にチャレンジする意欲があれば、実装からディレクション、クライアント折衝まで、幅広い経験が積める環境があります。
村松: 技術面ではどうでしょう?
今: 3つ目として、新しい技術への関心があれば、実際に業務でAIツールや最新の実装手法を試せる環境なので、常に最前線のスキルを磨けます。これらの姿勢があれば、他では得られない貴重な経験と成長が実現できる環境で活躍していただけると思います。
村松: 今日はありがとうございました!
今: こちらこそ、ありがとうございました!
編集後記
看護師からエンジニア/ディレクターへの転職という大きなキャリアチェンジを成功させた今さんのお話、いかがでしたか?
「未経験だから無理かも…」「小さな会社で本当に成長できるの?」そんな不安を抱えている方も多いと思います。でも今さんの話を聞いて分かるのは、環境と本人の意欲次第で、想像以上の成長が可能だということです。
大手企業では分業制で限られた業務しか経験できないところを、当社では実装からディレクション、クライアント対応まで幅広く経験できます。数千万円の大型案件や上場企業との直取引など、通常なら何年もかかって到達するレベルの仕事に、未経験からでも携わることができます。
転職を検討されている方、新しいチャレンジで人生を変えたい方、本気で成長したい方の参考になれば幸いです。
