機材レンタルのECサイトを長年運営してきた株式会社エージーエーコーポレーション。社長の交代というタイミングでリブランディングを図るべく、ロゴプロデュース、パンフレット制作、キービジュアルの作成、コーポレートサイトのリニューアルをクオートワークスでお手伝いさせて頂きました。
2023年1月にスタートしたプロジェクトの裏側には、制作を担当した同社との試行錯誤の日々がありました。AZA販促・マーケティング室の石平様、代表取締役社長の飯野様のお二人に、リニューアル前のサイトの課題から同社を制作パートナーに選んだ理由、実際のプロジェクトを振り返った率直な感想をお聞きしました。お忙しい中、このような貴重なインタビューの機会をいただけたことを大変嬉しく思います。
それでは、お二人の声を通して、Webサイトリニューアルの舞台裏をご紹介します。
インタビューさせて頂いた方
- 株式会社エージーエーコーポレーション
- 代表取締役
- 飯野様
- 株式会社エージーエーコーポレーション
- 販促・マーケティング室
- 石平様
1.リニューアルの背景
機材レンタルの枠に収まらない会社”を目指しコーポレートサイトへリニューアル
クオートワークス:リニューアル前のサイトではどのような課題や問題意識があったのでしょうか?
AZA(石平様):長年機材レンタルのECサイトを運営していたことで、いつしか「機材屋さん」というイメージが業界内に定着してしまっていました。しかし、AZAの本来の強みは、システムの提案力、技術力、新規事業の開発など、もっと幅広いところにあるんです。それらを適切に伝えられていないことが大きな課題でした。サイトを通して私たちの会社の魅力を十分にアピールできていないもどかしさを感じていましたね。
AZA(飯野様):一言で言えば、モノを売るだけではなく、コトを売る、つまり先進的な課題解決を提供する企業へのリブランディングを訴求できるようなデザインにしたかったんですね。ECサイトの枠組みを超えて、AZAという会社の魅力そのものを存分に発信できるコーポレートサイトへのリニューアルを期待していました。私自身も代表に就任したタイミングでしたので、新生AZAとしてイメージを一新したいという強い思いがありました。
クオートワークス:なるほど。まさに変革のタイミングだったのですね。機材レンタルという事業だけでなく、AZA様の本当の強みを前面に打ち出していく。そのためにはコーポレートサイトへのリニューアルが不可欠だったと。
2.クオートワークスを選んだ理由
戦略的なデザイン提案と真摯な対応が決め手
クオートワークス:弊社のWeb制作サービスを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
AZA(石平様):私がデザイン系の優れたWeb制作会社を探していて、デザインに強い制作会社のまとめサイトをいくつか見ていました。そこでどのサイトにも共通して載っていた会社がクオートワークスさんで、実績を見るとデザイン性が高くありつつも、ユーザーが混乱しないような設計のサイトが多かったので、お願いしてみようと思った次第です。具体的にはGonshiroさんのサイトは業態が近く、機材の写真を使いつつ動きのある飽きの来ないデザインでした。あとFREEDOMというBtoBのサイトも、動きのあるスタイリッシュな印象でしたね。
クオートワークス:弊社の制作実績の中で特に印象に残った点はありますでしょうか?
AZA(飯野様):やはりデザイン性の高さは一目瞭然でしたね。それでいて、派手さや奇抜さを押し出すのではなく、あくまでもtoB向けのサイトとしてユーザーが違和感なく閲覧できる、絶妙なバランス感覚が光る事例が多かったように思います。
どの実績も、クライアント様のビジネスゴールとユーザー視点の両方を見事に考慮した提案になっていると感じました。デザイン性だけでなく、戦略的な視点を持って制作されているのが伝わってきましたね。業種は違えど、自社のあるべき姿を思い描くヒントをたくさんいただきました。
クオートワークス:デザインとユーザビリティのバランスを評価していただけて嬉しい限りです。戦略的なアプローチも弊社の強みだと自負しているので、その点も感じ取っていただけたようで光栄です。他社と比較検討した中で、弊社に決めた理由は何だったのでしょう?
AZA(石平様):まず問い合わせフォームを送った後の、ヒアリングメールがとても丁寧だったことが大きいですね。うちはカタログサイトとコーポレートサイトの両方を依頼するという少し変わった要望だったのですが、しっかりと受け止めてくれそうな姿勢が感じられました。ヒアリングシートへの私たちの回答に対しても、的確な返答をいただけたので、この会社ならお願いして大丈夫そうだと感じました。
他の2社ほどと比較検討したのですが、やはりクオートワークスさんの対応が一番丁寧で安心感がありました。正直なところ、最初はどの会社も甲乙つけがたかったんです。しかし、初回のお打ち合わせの際、クオートワークスさんは他社と一線を画していました。こちらの要望を真摯に聞き込んでくださり、それを踏まえた上で的確な提案をしてくださる。
特に、自分たちでは言語化できていなかった旧サイトの問題点を、客観的に分析し明確に指摘していただいたのが印象的でした。単にデザインが良いだけでなく、信頼してお任せできる確かな印象を受けました。これなら安心してプロジェクトを任せられると確信しましたね。
3.リニューアルプロジェクトを振り返って
伝えたい想いを具現化する化学反応が起きた
クオートワークス:リニューアルプロジェクトを進める中で、弊社の提案で特に魅力的だと感じた点はありましたか?
AZA(飯野様):何より、ひとつひとつの提案が、私たちの持っていた課題と見事に紐づいていたことに感銘を受けました。例えば、「この課題はこういうデザインで解決すべき」「あの課題にはこういうコンテンツを設けるべき」と、提案の一つ一つに必然性があり、説得力がありました。提案の根拠も、事例を交えながらわかりやすく説明していただけましたし。
また、私たちの要望を聞くだけでなく、それをさらに発展させ、ブラッシュアップするようなアイデアも提示してくださったのが魅力的でしたね。例えば、”お客様の声”を活用したコンテンツの提案など、私たちの想像の及ばなかった部分まで視野を広げてくれました。
机上の空論ではない、リアリティのある提案の数々に、大いに感化されました。
AZA(石平様):そうですね、一番印象深かったのは、サイトを長期的な目線で育てていくことを念頭に置いた設計をしてくれたことです。正直、自分たちで更新できる範囲が、ここまで広いとは思っていませんでした。「ここも自社で管理できるようになるんだ!」と、嬉しい驚きの連続でしたね。
デザインのクオリティの高さは期待通りだったのですが、それ以上に予想を超えていたのがCMSの使いやすさでした。更新のしやすさは重視していたのですが、管理画面の直感的な操作性には本当に助けられました。「ここまでできるんだ」と。おかげで社内でもスムーズに更新作業を回せるようになり、息の長い運用ができそうだと感じています。
ある意味未完成な部分を残したサイトを納品していただいたことで、運用担当としてのモチベーションも上がりました。
クオートワークス:長期的な視点に立ったCMS設計が評価いただけたようで嬉しいです。お客様自身の手でサイトを育てていけるようにすることを意識していたので、使い勝手の良さを感じていただけて何よりです。
実際にWeb制作を進める中で、弊社の対応や提案について、当初の印象と違う点はありましたか?
AZA(石平様):正直に言って、当初の良い印象は制作が進む中でどんどん確信に変わっていきました。想像以上に丁寧で迅速なコミュニケーションに、とにかく感謝しています。こちらの意図を正確に汲み取り、柔軟に対応してくださる姿勢に安心感を覚えましたね。
単にこちらの指示通りに動くのではなく、「こうした方が使いやすくなりますよ」と、常によりよいサイトを目指して提案してくれる。そうしたプロとしての姿勢が、随所に表れていたと思います。細かい修正の依頼にも真摯に対応していただき、いつも期待以上の仕上がりに驚かされました。振り返ってみると、本当に頼んで良かったと感じる場面ばかりが思い出されます。
クオートワークス:お客様のビジネスや思いに寄り添うことは弊社の信条だと自負しているので、それを評価いただけて嬉しく思います!
クオートワークス:Web制作の過程で、最も印象に残っているエピソードなどあれば教えてください。
AZA(飯野様):そうですね、何より印象的だったのは、クオートワークスさんの担当者が、私たちのビジネスや業界について深く理解しようと努めてくださったことです。Webサイト制作という枠組みを超えて、私たちの事業の本質に触れようとしてくださる。その姿勢に感銘を受けました。
特に打ち合わせの中で、「御社にはこういう思いがあるんだな」ということを何度も丁寧に引き出してくれたのが印象に残っています。言葉にするのが難しい、もやもやとした部分まで汲み取ってくれて。私たちの頭の中にはあるけれど、うまく説明できない・・・そんな曖昧な要望に対しても、具体的な形にしてくれるような提案をいただけて。
その度に「我々の考えていることを、こんなに理解してくれているんだ」と感動しました。
クオートワークス:お客様のビジネスや思いに寄り添うことは弊社の信条だと自負しているので、それを評価いただけて嬉しく思います!
AZA(石平様):こちらの要望とクオートワークスさんのご提案にズレを感じたとき、本当に真摯に向き合ってくださったことが印象的でした。妥協せずに、双方が納得するまで擦り合わせを重ねる。そんな姿勢に、目標達成に向けた真剣さを感じずにはいられませんでした。
例えば、デザインの細部にまでこだわって議論を重ねたこと。私たちが納得のいくものができるまで、何度も調整を繰り返してくれた。「これで良し」とはせず、常によりよいものを追求する姿は、クオートワークスさんの仕事に対する誇りや情熱の表れだと感じました。
プロジェクトの中では、大なり小なり様々な修正や要望をさせていただきました。でも、いずれも真摯に受け止めてくださり、私たちが納得のいく提案であればスピーディーに反映してくださる。一方で、そうでないことに対しては、しっかりとWebの専門家としての見地から説明や代替案を示してくださった。単に言われるがままに動くのではなく、お客様にとって最善の方法を一緒に考えてくれる。そんな頼もしさを、身をもって感じることができましたね。
クオートワークス:そういえば、製品検索のUIについては、当初AZA様が求めていたものと弊社の提案に齟齬があり、議論をかなりの回数重ねましたね!結果的に必要十分な選択肢が絞り込まれたUIになり、実際に使ってみると本当に使いやすくなったと私自身も感じております。コミュニケーションを重ねることで導き出せた結果だと思います。あらためてその重要さを感じました。
4.新しいWebサイト公開後の変化
サイト滞在時間が2倍に、問い合わせ内容にも変化
クオートワークス:新しいWebサイトを公開した後、どのような成果や変化がありましたか。
AZA(石平様):公開後の変化は、数字にも表れています。平均セッション時間が2分半から4分半と2倍近くになったんです。以前の機材を探すだけのECサイトと比べ、コンテンツが充実した分、滞在時間が長くなったのだと思います。
外部からの反響では、「とてもオシャレなサイトに生まれ変わった」と評価いただきました。アクセス解析でも、ユーザーがじっくりとサイトを見てくださっている様子が伺えます。社内からも「こんなに見やすくなったんだ」と好評で、社員の間でもサイトを自慢したくなるような雰囲気が生まれてきましたね。
採用面でも変化が表れ始めています。応募者からサイトやコンテンツについての質問が増えたんです。サイトを通して会社への興味や理解が深まっているのを感じます。
AZA(飯野様):サイトを通して私たちの事業に興味を持ってくださる声が増えた一方で、ECサイトからコーポレートサイトへという方針転換に戸惑う声もあったのは事実です。
しかし、新サイトのスタイリッシュさやコンテンツの充実ぶりは好評で、機材レンタル以外の事業にも注目が集まるようになりました。狙い通りの効果が表れ始めていると手応えを感じています。
社内でも「ここまでできるようになったんだ」と更新機能の充実ぶりに驚きの声が上がっています。「情報発信の幅が広がった」と、社員のモチベーションアップにもつながっているようです。サイトを通じて、社内の意識改革も進んでいるのかもしれません。
クオートワークス:情報発信の幅が広がったことで、社内のモチベーションにも好影響が出ているとのこと、嬉しい限りです。サイトの方針転換に戸惑いの声があったのは想定内だったかもしれませんが、徐々に浸透していくことを期待しています。
5.プロジェクトを終えて
イベント業界の可能性を広げる一歩となった
クオートワークス:当初立てていた目標や課題は、リニューアルを経て解決できたでしょうか?
AZA(飯野様):具体的なKPI等の数値目標は設定していなかったので、定量的な評価は難しいのですが、何より私たちのイメージを変えるというところが最大の目標でした。今回のサイトリニューアルと前後して、社長も交代するタイミングでしたので、会社の見え方を変えるのは必須だったのです。その意味では、納得のいくサイトができ、対外的にも社内的にも見られ方が変わってきていると手応えを感じています。
AZA(石平様):目標としていたブランドイメージの刷新は、見事に達成できたと感じています。以前は伝えきれていなかった自社の魅力を、サイトを通じて余すところなく発信できるようになりました。情報設計も最適化され、ユーザーは目的のページにスムーズにたどり着けるはずです。
実際、お客様からの問い合わせ内容にも変化が表れています。サイトの情報を読み込んだ上で、具体的な質問をいただくケースが増えたんです。サイトが本来の役割を果たせるようになったと実感しています。
私たちのようにイベントに携わる会社にとって、Webサイトはユーザーの信頼を得るための大切なツールです。「ここに頼めば大丈夫そう」という安心感やクリエイティビティを感じさせることが肝心なんです。今回のリニューアルで、まだAZAを知らない方々に対しても、自信を持って「我々はこういう会社です」とアピールできるサイトが完成しました。
クオートワークス:ブランドイメージ刷新の目標を達成でき、サイトの役割がしっかりと果たせるようになったとのこと、誠に喜ばしい限りです。Webサイトは会社の顔として、信頼感を与え、魅力を伝える大切なツールですからね。見込み顧客の方に自信を持ってアピールできるサイトになったことは、我々も本当に嬉しく思います。目標を達成できたのは、ひとえにAZA様とのタッグがあったればこそだと感じています。
クオートワークス:改善してほしかった点などはありますでしょうか?
AZA(石平様):プロジェクトの序盤は、どうしてもオンラインでのやり取りが中心で、熱量がきちんと伝わっているか少し不安に感じる時期もありました。できれば、デザイン案のご提案など、節目のタイミングで一度お会いする機会があるとより安心だったかもしれません。とは言え最終的には問題なくコミュニケーションできたので、今更言うのもどうかとは思いますが。
クオートワークス:対面でのコミュニケーションをもっと取れたら良かったというご指摘はおっしゃる通りかもしれませんね。オンラインが主流になりつつある昨今ではありますが、対面ならではの機微を捉えたコミュニケーションの大切さを再認識させていただきました。
AZA(飯野様):正直なところ、最初はムラマツさんとzoom越しでお話ししただけだったので、途中で担当が代わってしまうのではと不安もありました。ですが杞憂に終わり、最後までしっかりと責任を持って進めていただけました。クオートワークスさんの実績に惹かれて依頼させていただいたわけですから、それを裏切らない形で成果を出していただけて本当に感謝しています。
AZA(石平様):全体を通して大成功のプロジェクトだったと胸を張って言えます。当初の目的であったイメージ刷新を達成しつつありますし、これからイベント会社として求められるクリエイティビティを、サイトという接点でアピールできる自信が持てました。まだまだ進化の途上だと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
クオートワークス:こちらこそ、ありがとうございました。サイト運用を通じて、PVやCV等の定量指標も一緒に見ていければと思います。またキャッチフレーズなどブランディング面も、まだまだ伸ばせる余地がありそうです。インナーブランディングまで踏み込んでいくのも面白いですね。引き続き何かあればご相談ください。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
AZA(石平様&飯野様):ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!
6.最後に
AZA様のWebサイトリニューアルプロジェクトを通して、私たちクオートワークスも多くの学びを得ることができました。お客様の課題に真摯に向き合い、最適な提案でお応えすることの大切さを実感しました。
リニューアル後のアクセス指標の向上や、ブランドイメージの刷新という成果は嬉しい限りですが、これをゴールとは考えていません。むしろ、新たなスタートラインに立てたと捉えています。今後もAZA様の更なる飛躍を、Webの力でサポートしていければと思います。このプロジェクトを通じて得られたAZA様との信頼関係を、私たちは何よりの財産だと感じています。引き続き、パートナーとして伴走させていただきます。改めて今回貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。